さて、変動・固定分類により、同じ支出にも変動費・固定費というものが存在するということがわかりました。
だから何?といわれてしまうと、それまでなのですが、家計管理の手段としては、この変動・固定分類という一つの考えは、家計を管理していくうえで、または計算していくうえで、なかなか便利で優れものなんですね。
というのも固定費は一定金額ということでしたから、あらかじめ見積もることが可能です。
総支出=変動支出+固定支出・・・・①(前ページで登場した式)
つまり、毎月の手取り収入から固定支出を引いた残りが、今月やりくりをするところなんだということがわかります。
もう少し詳しくいうと、金持ちの公式のページで登場した、収支等式から
収入-支出=純資産
この式はおぼえていますでしょうか?これは収支による純資産の公式なのですが、この収支計算式は①の総支出とこの式の支出は同じですから、①の変動・固定分類の式の部分を置き換えることができます。
収入-(変動支出+固定支出)=純資産・・・・②
といいかえることができます。
そして、この式からわかることは、もし収入と支出の面から純資産を増やす、お金を貯めたいのなら、現在の手取り収入から、固定費は定額で自由のきかない支出なので、固定支出を差し引いた残りの、変動支出の中で、やりくり、家計コントロールをしていかなければならないということが、この式からわかります。
具体的にいうと、例えば収入が年間300万円の方は、年間に100万円の固定費がかかるとして、残りの200万円の中から、家庭生活の支出と、貯蓄を同時に行っていく、やりくりをしていくということがいえます。
理想としては変動支出・固定支出の支出合計金額をゼロに近づけたいのですが、固定支出はやりくりができない、自由のきかない支出ですから半ば諦めで、収入と固定支出は予め先に相殺をする、もとからなかったように考えてしまって、その残りを管理していくというように、必要以上にあれこれ余計に考えなくてすむ、ということがいえます。
性質がわかれば対処もしやすく、対処ができれば管理もしやすい、ということですね。