五勘定の話は続きます。
財産状態に関係する勘定(資産、負債、純資産):資産、負債、純資産のこの3つの勘定がくみあわさることによって、貸借対照表が作られます。
資産
資産とは、家庭の貨幣や価値があるもので、家庭の経営に役立つものすべてが、資産になります。
資産といわれて、すぐに想像できるのはお金だと思いますが、お金以外にも、 物体としての形はないけれど、法律で認められた債権(さいけん)や土地などの物(もの、ぶつ)も資産に含まれます。
具体的には、現金、預金、株券、車両、土地、建物などがあります。
家計簿で資産勘定は、現金以外は特に使われることはないとおもいます。株をやらない方にとって株券は関係ありませんね。
資産勘定は、簿記のルール上、財務諸表の貸借対照表の借方(左側)に記載されます。
負債
いつか他人に一定の額を支払うべき債務(さいむ)のことをいいます。
簡単にいうと、借金にあたるものです。具体的には、借入金などがあります。
負債勘定は、貸借対照表の貸方(右側)に記載されます。
これも家計であてはめてみると、住宅ローン以外は、あまり必要のないものになるでしょう。ということで、名前だけおぼえておいてください。
純資産
純資産は、会社でいうところの元手にあたるものです。
家庭の中でいえば、正味の財産というところでしょうか。自由に使えるお金というところです。
一応簿記の参考書では、資産勘定から負債勘定を引いたものという解説があります。
とはいうものの、これも家計にはあまり必要のない概念ですね・・・。何か事業を始めるわけでもないですし。
これも負債同様、名前だけを知っておいていただければいいでしょう。
純資産勘定は、貸借対照表の貸方(右側)、負債の下に記載されます。
そして資産、負債、純資産の3つの勘定がでてきたところで、この3つの勘定の位置関係を示すとこうなります。
借方 | 貸方 |
資産 | 負債 |
純資産 |
貸借対照表がうっすらみえましたね。
収支計算書の時と同じように、中心から右側と左側でわかれているのが特徴です。
この3つの勘定によって、家庭の財産の内容が明らかになるということになります。
とりあえず家計簿では家庭の収支の状態さえわかればいいので、貸借対照表はさほど書類としては重要ではないので、無視してもかまわないと思います。
年に一回作成するかしないか程度でかまわないと思います。
このように、お金の状態を、勘定という5つのグループに分けることによって、書く人も記録する時に、読む人も読む時に、わかりやすくなります。
だんだん簿記の話が深くなるにつれ、知らない用語が増えると思いますが、仕組みさえ理解すれば、すんなり頭に入ると思います。きっと自然に身についていきますよ。