前ページ、経済主体の諸活動は、記録をする際の言葉についての話でしたが、今度は活動範囲の話です。
家庭は日々様々な活動をしています。これを一般に「取引」といいますが、取引には、簿記に含める取引と含めない取引があります。
簿記上での取引の定義についてです。
簿記上の取引とは、家庭の活動のなかで、簿記に含める活動と、含めない活動があります。
経済活動は取引といいかえられますが、「予約をした」などの一般にいう取引と、意味合いが少し違います。
簿記では、財産の増減に関する活動のみを取引とみなしています。
したがって、予約などの契約をしただけでは、まだ財産は増減していないということで、簿記の世界ではまだ、取引とはみなしません。
契約が成立して、支払いなどの実際に、お金が動いた時点で、簿記では取引となり、帳簿に記帳されるということになります。
また、泥棒に入られたなどの場合も、もしお金が動いていたら、この場合は簿記上の取引に含まれ、減少した財産の分だけ記録をすることになります。
泥棒などに入られたときの記録の扱いは、家計簿の扱いは別扱いになるでしょう。
基本的に、現金が動いたときに記録をするということになります。前の章での現金主義とお話したこととおなじですね。